「鉄道技術交流会2025」報告  (国分寺,11/14)

 車両制御技術交流会2025 (pdf版修正中)が2025年11月14日夕方に国分寺市(戦後初の鉄道学研都市・国立地区)の鉄道総研にて開催されました。多忙な現役研究者と懐かしのOB研究者を交えた電気駆動制御技術分野における情報交換や交流の機会を頂き、当該技術研究分野の話が盛り上がりました。関係各位の皆様に感謝を申し上げます。

 日本は電車の駆動制御や動力システム、燃料電池、ディーゼル、回生、蓄電、エネルギー、水素・環境技術、列車内制御、性能設計、保守、診断、関連技術規格面で世界を長年先導し続けていますが、一方で、欧米先進国に比べ都市環境高速公共交通基盤(新幹線連通国土軸)や産業結節物流基盤(重荷重貨物鉄道優先国土軸)が欠落し続けており、先進国として非効率な道路物流偏重を招き、結果的に土木投資偏重の産業構造と各交通モード間非効率連携という失政や産業空洞化という国家的大損失が続いています。こうして昨今では、日本の産業界や大学を含め電気機械分野・モノづくり工学分野の苦難も顕在化してきています。その中にあって、鉄道総研では、当該車両制御技術分野の貴重な技術研究機関として、極めて広範囲な工学的技術分野を極限られたリソースで選択・注力し、事業者目線で研究し続ける唯一の公的研究機関として、孤軍奮闘のご苦労の様子を感じとりました。

 現在、世界の産業界では、特にEV化と称し自動車の電車化に対するバブル的な巨費が投じられ続けています。しかしながら、株価操作狙いのフェイク情報も蔓延し、さらに電気駆動に関する中核技術の細部は、半導体の電力変換制御技術を含め、目に見え難くい分野・他分野の技術者から理解され難い先端分野であり、世界特許出願面を含め激烈な技術開発競争分野の一つとなっています。その中にあって、鉄道総研は高速鉄道電車列車の開発と実用化の実績をはじめ、世界の電気鉄道車両技術と駆動制御技術を先導し続け、今でも事業者目線での貴重で有益な公的研究機関として存在意義を示し続けています。今後とも日本の環境公共交通の中核的技術研究機関として研究と普及支援と公正な情報発信を牽引され続けますよう、日本鉄道産業界の一OB研究者として祈念申し上げます。この度は貴重な機会を頂き、改めて関係各位に感謝申し上げます。

※クリック注意:大容量でフリーズ:スマホ通信料注意!・自宅通信回線仕様確認!.................test

2025年11月14日